

ねぇ、みんな!ちょっとさ、これ見てくれる?スマホのアルバムを開いて、3枚の写真を続けて見せる。
最初の写真は、真夏のビーチで、ちょっと戸惑ったような顔をした私が、水着姿で立っている。
次に、緑の丘で風に髪をなびかせながら、どこか遠くを見つめている私が写っている。
そして最後に、夕暮れ時の街並みを背景に、ちょっと大人びた表情で振り返る私が写っている。
「うわ!これ全部琴美!?」
「え、全然雰囲気違うんだけど!」
「特に最後の写真、誰かと思った!」
みんなの驚きの声が上がる。無理もないよね。だって、ここに写ってるのは、全部私なんだけど、それぞれ全然違う時期の私なんだから。今日は、この3枚の写真に隠された、私の「ちょっと長い夏」の話をしようかな。
一番最初の、ビーチで水着着てる写真。これ、撮ったのが去年の夏、たぶん、お盆休みに入る前くらいだったと思うな。梅雨が明けて、まさに真夏日!って感じの、すっごく暑い日だったのを覚えてる。
私、昔からかなりのインドア派で、おしゃれとかあんまり興味なかったし、特に夏は苦手だったんだ。日焼けはしたくないし、汗でベタつくのも嫌だし。だから、毎年夏休みは、エアコンの効いた部屋で漫画読んだり、ゲームしたり、ネットで動画見たり。そんな毎日を過ごしてた。
そんな私が、なんでビーチにいるかって?それはね、親友のユイが無理やり誘ってきたからなんだ。「たまには外に出ないとダメだよ!せっかくの夏なんだから!」って、半ば強引に誘われて、沖縄旅行に行くことになっちゃったんだよね。正直、行く前からずっと憂鬱で、飛行機の中でもずっと「帰りたーい」って思ってた。
沖縄に着いてからも、最初はやっぱり楽しめなくて。みんながキャッキャ言いながら海に入ってる中、私は日陰でスマホいじってる、みたいな感じだった。でも、ユイが「せっかくだから、ちょっとだけでも海に入ってみようよ!」って、手を引っ張ってくれたんだ。
しぶしぶ水着に着替えて、恐る恐る海に入っていく。最初は冷たくてゾクッとしたけど、足元に波が打ち寄せる感覚が、なんだか新鮮で。ユイが「ほら、気持ちいいでしょ?」って笑いかけてくれたんだ。その時、ユイが「記念に写真撮ろうよ!」って言って、撮ってくれたのが、この一枚目の写真。私、まだ全然慣れてなくて、ちょっと引きつってる顔してるでしょ?でも、ユイは「可愛いよ!」って言ってくれたんだけどね。
この写真の私、なんか自信なさげで、本当に泳ぐのが嫌で仕方ないって顔してるよね。でも、この写真が、私にとっての「ちょっと長い夏」の始まりだったんだ。この時はまだ、自分がこんなに変わるなんて、夢にも思ってなかった。
そして、次の写真。緑の丘で、風に髪をなびかせている私。これ、撮ったのがたぶん去年の秋、沖縄旅行から帰ってきて、少し経った頃だったと思うな。まだ暑さが残る日もあったけど、時々吹く風が涼しくて、空が高く感じる季節だった。
沖縄から帰ってきて、最初のうちは、やっぱり普段通りの私に戻ってたんだ。でも、ふとした時に、あの沖縄の海の景色とか、みんなと笑い合ったこととかを思い出して、なんだかモヤモヤするようになったんだよね。「このままでいいのかな?」って。
そんな時、たまたまSNSで、すごく綺麗な風景写真が流れてきたんだ。見渡す限りの緑の丘が、空に吸い込まれるみたいに広がっていて、真ん中にポツンと一本の木が立ってる。キャプションには「秘密の場所」って書いてあって、それが妙に気になったんだ。
私、普段は冒険とか全然しないタイプなんだけど、なぜかその時は、「この場所に行ってみたい!」って強く思ったんだ。自分でもびっくりするくらい、好奇心が湧いてきて。
何時間も調べて、ようやくたどり着いたのが、徳島県の、本当に小さな町の、さらに奥地にあるという情報だった。しかも、そこに行くには、すごく大変な道のりだよって注意書きまでついてて。
でも、この時の私は、もう止められなかったんだ。沖縄でちょっとだけ変われた自分が、もっと色々なことを見てみたいって、心の中で叫んでるみたいだった。
それで、一人で電車とバスを乗り継いで、山道をひたすら歩いたんだ。途中、何度か道に迷いそうになって、引き返そうかとも思った。でも、その度に、あの丘の景色を想像して、もう少し、もう少しだけって自分を励ました。
そして、たどり着いた丘の上で、私は息をのんだ。写真で見た通りの、いや、それ以上に美しい景色が広がっていたんだ。どこまでも続く緑の絨毯。風が吹くたびに、草がさざ波のように揺れて、まるで生きているみたいだった。
その丘の真ん中には、一本の大きな木が立っていた。私はその木の下に座って、持ってきたサンドイッチを食べた。風が頬を撫でて、鳥の声が聞こえる。普段の喧騒から離れて、自分だけの世界にいるような、そんな不思議な感覚だった。
この写真を撮ったのは、まさにその時。自撮りなんだけど、風が強くて髪がわさわさしてたから、自然とこんな感じになったのかな。この写真の私、どこか遠くを見つめてるでしょ?あの時、私は「この広い世界には、まだまだ知らない場所がたくさんあるんだな」って、ぼんやり考えてたんだ。そして、同時に「もっといろんな場所に行ってみたい」って、強く思ったんだ。この写真の私には、少しだけ自信と、未来への希望が表れてる気がする。
そして、最後の写真。夕暮れの街で、振り返っている私。これね、撮ったのが今年の春、ちょうど新学期が始まる少し前だったと思うな。まだちょっと肌寒い日もあったけど、日差しが少しずつ強くなってきて、新しい季節の訪れを感じる頃だった。
あの丘に行ってから、私の生活は少しずつ変わっていったんだ。今まで避けてたアウトドアにも挑戦してみたり、新しい趣味を見つけたり。何より、自分の気持ちに正直になることが増えた気がする。
そんなある日、友達と街に遊びに行ったんだ。普段は適当な格好で出かけるんだけど、この日は、なんか「おしゃれしたい!」って急に思ったんだよね。それで、勇気を出して、ちょっと大人っぽいワンピースを着てみたんだ。いつもはメイクなんてほとんどしないのに、その日はリップも塗ってみたりして。
友達は「お、今日どうしたの?なんか雰囲気違うね!」って言ってくれたんだけど、それがすごく嬉しかったんだ。
街を歩いていると、ふと、夕焼けがすごくきれいな通りに出たんだ。オレンジ色の光が、街全体を包み込んでいて、なんだか幻想的で。
「ねぇ、あそこで写真撮ろうよ!」って友達が言い出して、みんなで写真を撮り始めたんだ。私の番が来て、どんなポーズにしようかなって考えてたら、友達が「なんか、今の琴美っぽいポーズしてみてよ!」って言ったんだ。
それで、とっさに振り返ってみたのが、この写真。夕焼けの光が私に当たって、髪もなんかいい感じになってて。自分でもびっくりするくらい、なんか大人っぽい雰囲気で写ってて、「え、これ私!?」って思ったくらいだった。
この写真の私、なんか自信に満ちた表情してるでしょ?あの時、私は「私、ちょっと変われたかも」って、心の中で小さくガッツポーズしてたんだ。
この3枚の写真は、私の「ちょっと長い夏」の記録なんだ。最初は自信がなくて、外に出るのも苦手だった私が、少しずつ変わっていって、最後には自分に自信を持てるようになった。
みんなにも、こんな風に、自分の成長を感じられる写真ってあるかな?一枚一枚に、その時の気持ちや、経験が詰まってる。そんな写真って、見るたびに、あの日の自分を思い出させてくれる、大切な宝物だよね。
私にとって、この3枚の写真は、これからも、私を支えてくれる大切な宝物なんだ。だって、いつでも「私は変われるんだ」ってことを教えてくれるから。
ね、どうだった?私の「ちょっと長い夏」の話。
このストーリー、および登場する画像はAIによって生成されたフィクションです。
あくまで創作としてお楽しみください。