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ここは、光と影が交錯する、秘密の庭。 ネオンの赤い光が、壁の染みや、空気の埃を、すべてドラマティックな演出に変えていく。 私は、この場所の地面に座り込み、冷たい床の感触を確かめる。 この冷たさが、私の中の熱を、もっと燃え上がらせてくれるような気がした。
私の背後には、二人の仲間が立っている。 左にいる彼女は、挑発的な眼差しで、まっすぐと私を見つめている。 彼女のまとうコルセットは、彼女の強固な意志を象徴しているようだ。 右にいる彼女は、どこか神秘的な雰囲気を漂わせている。 彼女の首に巻かれたファーは、まるで獲物を狙う野獣のように、静かに、そして鋭い存在感を放っている。
私たちは、それぞれが異なる存在だ。 個性も、考え方も、生き方も違う。 でも、この夜の闇の中で、私たちは、一つの共通の物語を生きる仲間になる。 革のコルセット、レースのタイツ、そして、漆黒のブーツ。 これらの衣装は、私たちを、昼間の社会の制約から解放してくれる。
人々が眠りにつくこの時間、私たちは目覚める。 社会の常識や、他者の期待から解き放たれて、本当の自分を解放する。 私たちは、誰かに従うことをよしとしない。 この夜の支配者は、私たち自身なのだ。
この場所に集うのは、偶然ではない。 私たちは、それぞれが、それぞれの闇を抱えている。 誰にも言えない秘密、心に刻まれた傷、そして、拭い去れない孤独。 でも、私たちは、その闇を恐れない。 むしろ、その闇を、私たちの強さに変えていく。
赤いライトが、私たちの周りを怪しく照らしている。 それは、危険なサインのようにも見えるけれど、私たちにとっては、情熱の炎。 この炎が燃え尽きない限り、私たちは、この夜の支配者であり続けることができる。
私たちは、互いに視線を交わす。 そこには、言葉なんて必要ない。 互いの心の中にある、燃えるような情熱と、決して折れない意志を、私たちは共有している。
さあ、夜はまだ始まったばかり。 私たちは、この夜を、思う存分に生きていく。 誰にも邪魔されない、私たちだけの物語を、紡いでいくために。

